差別語を使わない桃太郎のおはなし昔々、あるところに人生経験豊かな男性と人生経験豊かな女性が住んでいました。 2人は家事を分担して暮らしておりました。 その日は男性の方が生命を維持するに足る最低限の略奪をするために山へ、女性が社会的に生活するに足る清潔感を維持すべく川へ洗濯をしに行く当番となっていました。 女性が労働者の当然の権利として少し休憩をとっておりますと、川上から大きな桃がどんぶらこと流れてまいりました。
「おや、本来桃は人間が搾取するべきものではなく桃の木の生命循環の用に足されるべきだけど、このままだと川を流れ続けて海まで行って腐ってしまうねえ。それなら私が家へ持って帰って生命維持のための食事に使ってもよいでしょう。」 その夜、2人が自らの意思とは関係なく他の生物の生命維持に使われてしまう桃に謝辞と感謝を述べておりますと、桃がひとりでに割れ、中から周囲が愛情を抱かざるを得ない様な産まれて間もない人間の男性が現れました。 2人は最初驚きましたが、人の出自を気にしないリベラルな気風を持っておりましたので、すぐこの男性を保護。 自分の産まれを誇りに思って欲しいとの願いを込めて「桃太郎」と(彼の意思とは関係なく)名付けました。
桃太郎はその後すくすくと人生経験を深めて行き、次世代にDNAを受け継がせるのに適した年令まで成長しました。
彼はこの頃、自分の生きた証として周囲の人の役に立ちたいと思うようになり、ついには人間に敵対する鬼をイワせてやるべく旅に出ました。
旅の途中、犬、猿、雉が自らの意思で同道を求めてまいりましたので、対等なパートナーとして招き入れました。
「私は経済的に不当な立場に置かれているため、キビ団子しか持っていませんがせめてもの気持ちとして受け取ってください。これはキビ団子が下等なものとして卑下しているわけでは決してありませんが。」
「鬼の皆様、あなたたちの信じる正義と我々の信じる正義は背反する状態にあります。どちらの正義がより真理に近いかは論じるに足ると思いますが、私は人間の代表として生存権と豊かで社会的な生活を営む権利を行使するため参りました。」
2つの勢力の争いは熾烈を極めましたが、辛くも桃太郎は勝利を収めます。
こうして桃太郎は(人間から見て)不当に搾取された宝物を奪い返し、全てを愛の小鳩事業団に匿名で寄付しましたとさ。 |
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