A「ヌー(オカルト雑誌)の文通コーナーに載せた私の呼びかけに応じていただいてありがとうございます。仲間が私も含めて5人も集まりました。」
B「発起人さん、『超能力を平和のために役立てよう』という内容でしたが、具体的には一体どのようなことを?」 A「我々は人にはない、特殊な力を持っています。その力を結集して、法では裁くことのできない巨悪に天誅を与える『超能力戦隊』的なものを作ろうと思っています。」 一同「・・・おお・・・!」 C「そういうのって、子供のころからずっと憧れだったのよ!」 A「賛同してくれてありがとう。じゃあ、軽く自己紹介も兼ねてその超能力を順番に披露してもらえますか?時計回りに、あなたからお願いします。」 B「え?トップバッターかあ。緊張するな。俺の力は微々たるものだから、恥ずかしいけど。」 D「いえいえ。ぜひお願いします。」 B「よくある話なんですが、スプーン曲げなんです。ホラ。」 E「ああ。微妙に曲がってますね。」 B「お恥ずかしい。」 E「定番だからこそ、民衆の理解も得やすいと思いますよ。」 C「次はあたしね。あたしは前からテレビのそばに行くと画面が乱れたり、カセットテープを長時間持ってると再生するときノイズが入ったりしてたのね。」 B「もしかして電気信号に影響を与える、ということですか?それはすごい!」 C「そう。この力に気づいてから6年間訓練したわ。今では他人の神経を流れる電気信号を鈍化させる術を身につけたの。証明してあげるわね。誰か虫歯のある人、いない?」 E「ああ。俺、右の奥歯がちょっと痛みますね。」 C「あなたの頬にあたしが手をかざすと、痛みが和らぐはずよ。」 E「・・・そう言えば・・・まあ・・・心なしか・・・。・・・痛みが消えるわけじゃあ・・・ないんですね・・・?」 C「6年の訓練でようやくここまでたどり着いたの!(誇らしげ)」 一同「・・・・。」 A「・・・まあしかし仮にも『戦隊』を名乗るわけですし、一人くらい戦闘的な力があるといいんですが・・・。」 D「それなら俺が。まあ、見ててください。この取り出したるスプーン。」 B「俺とかぶってますよ!」 D「いや、曲げるわけじゃありません。よく見て。タネも仕掛けもありません。」 C「手品じみてきたわね。」 D「これをハカリの上に乗せます。そしてえ!・・・えい!えい!えい!」 B「ん?一瞬、ハカリの針が震えたような・・・?」 D「はあ、はあ。そうです!俺の力はスプーンを一瞬だけ重くすることができるんです。」 A「スプーン限定?」 D「ええ!スプーン限定で!これをすると・・・はあ、はあ・・・ひどく疲れるんです。なにしろ、『質量保存の法則』を無視する荒業ですから!」 B「どこが戦闘向きなんです?」 D「仮にスプーンを山ほど抱えた敵がいるとします。そこへ私が力を加えると、哀れその敵は圧死するというわけです。」 B「ありえないだろ、そんな状況。」 A「・・・まあ、なにが起こるかわからないのも人生ですし・・・。あなたは?」 E「俺はプラスチックの定規を指で弾いて、その振動でUFOみたいな音を出せます。」 B「それは超能力じゃなくて、一種の技なんじゃないのか?」 一同「・・・・。」 C「ところで、発起人は?」 A「私は・・・手をかざすことで冷凍した魚を焼く時に、少しだけ効率よく火を通すことができます。」 一同「・・・・。」 即日解隊したという。 |
・指一本でできるボランティア。↓押して行きなさい。連射禁止。
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